心理療法における負の効果について3つの調査研究、(1)負の効果学習度尺度の開発、(2)臨床心理士訓練生における負の効果の学習度とリアリティ・ショックとの関連性の検討、(3)経験3年以上の臨床心理士を対象としたインフォームド・コンセントにおける負の効果(不快体験)への言及に関する実態調査を行った。その結果、以下の知見が得られた。(1)負の効果学習度尺度は、15項目・4下位尺度から構成された。(2)負の効果学習度尺度得点が高い訓練生ほど、リアリティ・ショック体験尺度得点は低い、という仮説は、一部支持された。(3)ほとんどの臨床心理士は、負の効果に関するインフォームド・コンセントを文書ではなく口頭で行っていた。
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