研究課題/領域番号 |
21530741
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
横山 恭子 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (20247414)
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研究分担者 |
飛鳥井 望 上智大学, 東京都精神医学総合研究所, 所長代行 (30250210)
香月 菜々子 上智大学, 総合人間科学部, 特別研究員 (60535772)
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キーワード | 心理療法 / PTSD(心的外傷ストレス性障害) / トラウマ(心的外傷) / 長時間曝露法・長時間曝露療法(PE療法) / 認知行動療法 / 治療者の養成 / 指導者(スーパーヴァイザー)の養成 / 臨床心理士 |
研究概要 |
PTSDの治療として有効性が確かめられている長時間曝露法(以下PE療法)であるが、わが国ではPE療法を実施できる専門家の人数や治療施設数が未だ極めて限定されており、PTSD患者が容易に利用できるに至っていない。このような現状を打開するため、PE療法を実施できる専門家を効率よく育成するシステムの構築が早急な課題である。したがって本研究では、治療者育成システムの構築、ならびに指導者(スーパーヴァイザー)養成システムを構策し、欧米のPTSD治療ガイドラインにおいて高く評価されているPE療法を、わが国の精神科医療や心理臨床の現場に普及を図ることを目的とする。 【平成21年度 研究の成果】 1. 上智大学臨床心理相談室にて、PE療法を行う治療環境の整備 2. 上智大学臨床心理相談室におけるPTSD患者に対するPE療法の実施、およびデータ蓄積の開始 3. 上智大学臨床心理相談室における研究活動の紹介、および治療対象者の募集を募るHPの作成 4. 上智大学臨床心理相談室で実施されるPE療法の紹介パンフレットの作成および配布 5. 学会発表を通じて、精神科医療に携わる専門家にPE療法の有効性と本研究の意義の周知に努めた 6. 研究分担者の著書『心の傷のケアと治療ガイド』において、専門の心理相談機関として上智大学臨床心理相談室が紹介された 7. 研究分担者および研究協力者によるPE療法のスーパーヴィジョン(月2~3回)の実施 8. PE療法の創始者であるFoa, E.Bのもと、ペンシルベニア大学においてスーパーバイザー養成の養成のための約2週間の集中トレーニングを、研究協力者2名が受講し、PF療法の指導者としての技能を身に付けた。
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