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2009 年度 実績報告書

人工内耳装用児の音楽とパラ言語の知覚と産出の発達

研究課題

研究課題/領域番号 21530762
研究機関公立はこだて未来大学

研究代表者

中田 隆行  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (00281155)

キーワード人工内耳 / 音楽知覚 / 音楽表出 / パラ言語知覚 / パラ言語表出
研究概要

人工内耳による音声言語習得の成功例が報告されてきだ中で、装用者のさらなる生活環境質の向上に関連する音高知覚と産出について検証した。
意味的文脈性の低い文章をうれしい、かなしい、怒りの3つの感情で表現した発話から感情を判断する抑揚知覚課題と、落胆、驚き、動物の鳴き声(カラス、猫)の発声の模倣の評定による抑揚産出課題に、人工内耳装用児と健聴児が参加し、得られたデータについて検証を行った。結果から、人工内耳装用児は音の大きさを等しくした音声であってもうれしい感情と悲しい感情について抑揚をもとに判断できること、怒りの表現は悲しさの表現よりもうれしさの表現と誤って判断するが確率が有意に高いことが明らかになった。また抑揚模倣の声の高さが変化した幅(ピッチ幅)についてセントとヘルツの単位で分析した結果、人工内耳装用児は健聴児は有意な差のない程度の広いピッチ幅で産出できていることも明らかになった。
また文末の音節のピッチスィープのパターン(質問文を上昇調、肯定文を下降調)の知覚検査も人工内耳装用児を対象に研究を進めており、平成22年度中にデータ取得を終え分析を行う予定である。さらに、認知脳科学的アプローチによる人工内耳装用者と健聴者の非母語の母音知覚の発達を検証する国際共同研究のため、フランス国立科学研究者のMireille Besson博士の研究室において事象関連電位に関する研究活動を行った。準備段階の研究として、日本語を母語とする日本の大学生を対象として事象関連電位を用いた純音の音の長さ、強さ、高さの潜在的反応を確認することができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Music in the lives of deaf children with cochlear implants2009

    • 著者名/発表者名
      Sandra E.Trehub, Tara Vongpaisal, Takayuki Nakata
    • 雑誌名

      Annals of the New York Academy of Sciences 1169

      ページ: 534-542

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 人工内耳装用児の抑揚表出2009

    • 著者名/発表者名
      中田隆行, 神田幸彦, 城戸由美子, 高橋晴雄
    • 雑誌名

      Audiology Japan 52

      ページ: 321-322

  • [学会発表] 人工内耳装用児の抑揚表出2009

    • 著者名/発表者名
      中田隆行, 神田幸彦, 城戸由美子, 高橋晴雄
    • 学会等名
      日本聴覚医学会
    • 発表場所
      新横浜プリンスホテル(神奈川県)
    • 年月日
      2009-10-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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