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2011 年度 実績報告書

内発的動機アンダーマイニング効果の脳内機構

研究課題

研究課題/領域番号 21530773
研究機関玉川大学

研究代表者

松元 健二  玉川大学, 脳科学研究所, 教授 (50300900)

キーワード動機づけ / 磁気共鳴画像撮影
研究概要

昨年度、内発的動機とその金銭報酬による低減が、前頭前野外側部と線条体前部との協同によって起こることを見出したことを受けて、内発的動機の源となる自己決定感の神経基盤の解明へと、更に研究を進めるべく、自己決定感を制御した上で、内発的動機づけの変容を調べるための実験課題を考案し、行動実験を行った、実験課題としては、昨年度、内発的動機の神経基盤を調べるのに適していることが明らかになったストップウォッチ課題に、自己決定感の影響を調べられるように変更を加えて用いる。具体的には、モニター上に2つのストップウォッチが現れ、どちらかを選択する(自己選択条件)。すると選んだストップウォッチだけが中央に現れ、スタートする,一定の時間(例えば5秒ジャスト)で押しボタンを押してストップウォッチを止めて貰う。0.05秒以内の誤差でストップウォッチを止めることができたら成功とし、ポイントを加算する。表示された2つのストップウォッチのうち一方が、勝手に選ばれてしまうコントロール条件(強制選択条件)も導入した。この条件では、強制的に選ばれたストップウォッチが中央に現れ、スタートする。一定の時間(例えば5秒ジャスト)で押しボタンを押してストップウォッチを止めて貰った。この条件でも0.05秒以内の誤差でストップウォッチを止めることができたら成功とし、ポイントを加算した。二つのうちのどちらの条件かは試行毎に手がかりを呈示し、その順序は疑似ランダムとした。事後的に、自己選択条件と強制選択条件のどちらが好ましかったかを尋ねたところ、9割以上の被験者が自己選択条件をより好ましいと答えた。このことは、自己選択条件で強制選択条件よりも、自己決定感が実際に高まり、内発的動機もそれに伴って高まったことが示唆された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] 目標指向行動と内発的動機の神経機構2011

    • 著者名/発表者名
      松元健二
    • 雑誌名

      基礎心理学研究

      巻: 19 ページ: 164-170

    • 査読あり
  • [学会発表] 動機づけの認知的変容と脳内メカニズム2012

    • 著者名/発表者名
      松元健二
    • 学会等名
      第64回人工知能セミナー
    • 発表場所
      キャンパスイノベーションセンター東京、東京都(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-30
  • [学会発表] 脳内の価値表現とその変容2012

    • 著者名/発表者名
      松元健二
    • 学会等名
      京都大学霊長類研究所共同利用研究会「第7回比較社会認知シンポジウム」
    • 発表場所
      京都大学雲長類研究所、愛知県(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-25
  • [学会発表] ヒトの動機づけの脳機能イメージング2012

    • 著者名/発表者名
      松元健二
    • 学会等名
      京都大学霊長類研究所共同利用研究会「社会行動と脳-イメージングと分子-」
    • 発表場所
      京都大学霊長類研究所、愛知県(招待講演)
    • 年月日
      2012-02-03
  • [学会発表] Neural basis of setting achievement goals and its effects on motivation2011

    • 著者名/発表者名
      Madoka Matsumoto
    • 学会等名
      Neuroscience2011
    • 発表場所
      Washington D.C., USA
    • 年月日
      2011-11-17
  • [学会発表] Achievement goals and motivation : neural basis of setting a goal standard2011

    • 著者名/発表者名
      松元まどか
    • 学会等名
      Neuroeconomics2011
    • 発表場所
      Evanston, IL, USA
    • 年月日
      2011-09-30
  • [学会発表] Neural correlates of the undermining effect of monetary reward on intrinsic motivation2011

    • 著者名/発表者名
      Kenji Matsumoto
    • 学会等名
      ASSC15
    • 発表場所
      京都大学、京都府
    • 年月日
      2011-06-11
  • [学会発表] Neural correlates of cognitive dissonance and decision conflict2011

    • 著者名/発表者名
      Keise Izuma
    • 学会等名
      ICCN2011
    • 発表場所
      ヒルトンニセコビレッジ、北海道
    • 年月日
      2011-06-10

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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