研究課題/領域番号 |
21530785
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
笹田 博通 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80154011)
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研究分担者 |
土橋 寶 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (00125618)
松山 雄三 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (90075812)
金浜 耕基 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00113936)
佐藤 安功 宮城工業高等専門学校, 教授 (00154112)
相澤 伸幸 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (20331259)
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キーワード | ゲーテ自然学 / 人間形成 / 根源的自然 / 生命原理 / 教育現象 |
研究概要 |
課題(1)(ゲーテ自然学の生命原理についての考察、その歴史的位置づけ)に関しては、研究分担者・土橋が、2009年10月、ドイツのカールスルーエにC.ギュンツラー教授を訪問。同教育大学において、ゲーテ自然学に基づく人間形成観の現代的意義をめぐる研究討議を重ね、その成果を、機関誌『プロテウス-自然と形成-』第12号に論文として発表した。研究分担者・松山は、青少年期のシラーの思想形成に大きな影響を及ぼした啓蒙思想との関連から、シラーの思考様式の特徴について研究し(その成果は『プロテウス』第12号に発表)、また同・池尾は、啓蒙主義に対するカントのかかわりをふまえながら、人間本性とその形成に関するカントの見方を研究し、それぞれ、ゲーテ自然学の歴史的位置づけに貢献した。さらに、研究分担者・佐藤が、ルソーにおける種々の対立概念を全体的連関のうちで捉え直す作業をとおして、また同・相澤が、古代ギリシアからルネサンス期に至る「人間の完成」理念の変遷を辿ることによって、それぞれ、ゲーテ自然学を歴史的に位置づける準備を行い、その成果を『プロテウス』第12号に発表した。課題(2)(ゲーテ自然学と生命科学との連関の考察)に関しては、研究分担者・金浜が、ゲーテ自然学(とりわけ植物学)とそれにかかわる近・現代自然科学の文献を調査・読解。ゲーテ自然学と密接に関連したドイツの「クラインガルテン」の歴史をめぐる研究をすすめ、その成果を『プロテウス』第12号に発表した。課題(3)(ゲーテ自然学の人間形成論的意義の考察)に関しては、研究代表者・笹田が、ゲーテ自然学とそれにかかわる教育学・教育思想、現代哲学等の文献を調査・読解。ゲーテ的自然、すなわち「根源的自然」が人間形成にとって有する意味を、教育学、とりわけ人間形成論の視点において研究し、その成果を『プロテウス』第12号に発表した。
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