研究課題/領域番号 |
21530806
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
井下 千以子 桜美林大学, 心理・教育学系, 教授 (60407757)
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研究分担者 |
井下 理 慶応義塾大学, 総合政策学部, 教授 (30129069)
土持 法一 帝京大学, 総合教育センター, 教授 (00422064)
田部井 潤 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (50267861)
柴原 宜幸 日本橋学館大学, リベラルアーツ学部, 教授 (30327275)
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キーワード | 大学におけるライティング教育 / 学習支援 / 学士課程教育の質保証 / FD・SD活動 / ライティングセンター / 大学図書館 / 評価基準(ルーブリック) / キャリア発達 |
研究概要 |
大学のライティング教育は、初年次教育から専門教育まで、学士課程教育全体での幅広い学びとして捉えていこうとする拡大の段階に入った。基礎教育から専門教育まで、教職員も含め、幅広いセクションの人々の参画が必要とされている。大学教育の質保証、学士課程教育の充実に向けて革新が求められている。すなわち、ライティング教育はわが国のFD・SD活動の今後の展開において、ひとつの中心的な活動領域になると考えられる。 そこで、本研究では、ライティング教育を、学士課程カリキュラムに位置づけていくため、ライティングセンターの機能に着目し、FD・SD活動と関連づけた組織的取組としての機能(Writing across the curriculum)の開発に取り組んできた。平成23年度の研究成果は次の2点に集約できる。 (1)大学教育学会のラウンドテーブルでは、学士課程教育における「書く力」の共通基盤とは何かをテーマとし、ライティング教育の基盤とする指標としての評価(ルーブリック)のあり方、学習基盤を構築するための図書館の機能、ラーニング・コモンズなどの学習環境の整備による支援体制、さらには一生涯通じてのキャリア発達を見据え、大学で習得した書く力をいかに発展させていくと.とができるかといった観点から、これまでの実践の成果を発表し、議論を行った。その結果、大学図書館の中にライティングセンターの機能を設けること(図書館員による支援体制の充実)、ポートフォリオやルーブリックに用いて授業での成果物であるレポートを明確に評価すること、授業での書くことの訓練がキャリア発達を支援する基盤となることなど、ライティング教育を支援する体制として、より現実的・効率的・効果的な機能が明らかとなった。 (2)これまでの研究成果を、私学事業財団における私学の理事長・学長を対象としたリーダースセミナーでの招待講演や、各地のFD・SD研修会において、社会に還元することができた。
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