研究課題/領域番号 |
21530821
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷川 啓三 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70149467)
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研究分担者 |
若島 孔文 東北大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (60350352)
佐藤 宏平 山形大学, 教職研究総合センター, 准教授 (60369139)
生田 倫子 慶應義塾大学, 先導研究センター, 研究員 (10386386)
花田 里欧子 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (10418585)
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キーワード | ファット対ハウ / 支援ルート |
研究概要 |
1本研究の意義 これまで、教育学や心理学等の関連領域において、家庭教育支援にかかわる様々な内容や知識、情報が提示されてきた。ところが、そもそも支援が必要とされるはずの親の中には、支援に対して受動的ないし否定的な者も少なくない。反対に「モンスターペアレント」と形容もされる、自身の家庭ではなく学校側に、こどもの問題の原因を帰属させるような親の出現も見られる。 これまでの諸研究の努力にも関わらず成果を得にくくしている理由のひとつは、親に「何を(what)届けるのか」という支援のコンテンツ(内容)側面の検討が中心に進められてきた一方で、その内容を「どのようにして(how)届けるのか」という支援のルート(経路)側面(以下「支援ルート」)の検討の不十分さにあると考える。本研究は、確実に支援を届けられるような「支援ルート」のあり方を、整理、検討し、精緻化していくことを目標とする。 2これまでの成果とその公開 上記の点で既に部分的な成果をあげている複数の組織についての調査を通していくつかのことが判明して生きた。「支援ルート」の設計について、例えば、こどもの学習や成績には関心が大きいが、家庭環境には関心が向かない者に、あるいは学校には注文するが自身の家庭には関心が向かない者に対して、例えば「支援型の家庭教師」を派遣することで家庭環境の改善に効果を上げることが達成できるということである。つまり、こどもの学習支援に直接関わる者らと子供の家族システムに関わる専門家という性格の異なる2者を設置し、その2者を連携させるというシステムの外側からの「2段構え」でルートを設計するのが、無理なく、効果を上げやすいのではないかという仮説である。これらを海外を含めた学会等で報告した。
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