1. 学校教育の質保証のための理論的研究 (1) 大陸型の理論研究を整理する。その中で、(ア)ドイツの学校外部評価の理論分析を行っている南部初世氏(名古屋大学)等、日本研究者の分析手法を検討した。また、(イ)ヨーロッパレベル並びにOECDレベルにおける政策動向についての分析を、EURYDICE、OECD等の文献およびインターネット情報を基に分析手法を検討した。 (2) 日本における理論分析。諸外国の理論研究動向を踏まえ、日本型の学校教育の質保証理論について先行研究を調査した。 2. 学校教育の質保証のための実態調査研究 (1) 日本における調査研究。各学校における学校の質保証の事例研究と開発を行う。日本でも参画型モデルを試みているところもある(品川区、杉並区、秋田市等)。さらには学校独自の質保証システムを開発しつつある学校(上越市立高志小学校)もあり、県学力調査においても、平均以上の結果を残している。こうした学校に継続的に訪問調査を行い、参画型モデルの長短について、観察を行った。 (2) オランダ型モデルの実態調査研究。オランダ型モデルの有効性について、ドイツにおけるオランダ型モデルの実態分析を行う。本年度は、バーデン・ヴュルテンベルク州、ザールラント州についての調査を実施した。とりわけ、バーデン・ヴュルテンベルク州では、学校の外部評価者を対象とした研修会で講師を務め、日本とドイツの学校外部評価のモデルの違いについて説明した。 3. 研究の途中成果の集約 (1) 学会での発表。日本教育経営学会及び日本比較教育学会で研究成果の発表を行った。 (2) 「教育学研究」に論文を掲載した。(3) 中間報告書を作成した。
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