研究課題/領域番号 |
21530854
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研究機関 | 千里金蘭大学 |
研究代表者 |
白石 裕 千里金蘭大学, 生活科学部, 教授 (50025110)
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研究分担者 |
小松 茂久 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (50205506)
白川 優治 千葉大学, 普遍教育センター, 助教 (50434254)
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キーワード | 地方教育行政システム / 教育委員会制度 / 教育ガバナンス |
研究概要 |
本研究は理論研究と実証研究の2つの側面を持つ。以下では、両側面を区別して記載する。 理論研究では、地方教育ガバナンスの制度的前提となる教育委員会制度を中心に、文献研究を進めた。教育行政学、教育法学、政治学、行政学の各分野における教育委員会制度研究の先行研究を整理し、教育委員会の必置制の是非を検討した。さらに、平成21年度9月に政権交代が生じたことを受け、新政権における教育政策の方向性、特に地方教育行政システムの見直しを含め、地方教育ガバナンスの政治的課題を整理した。また、教育委員会制度の現況を分析する方法として、教育委員会と教育委員会事務局の権限関係(事務委任規程)の具体的な分析を行った。 実証研究では、次年度に実施を計画している質問紙調査の設計に取り組んだ。調査対象を首長及び教育委員として設定していた申請時の調査計画を見直し、調査規模は変更せず、首長及び教育長、教育委員長、議会文教委員長等の地方教育行政にかかわる複数の政治・行政アクターを対象とする多者比較調査として調査を再設定することとした。それに伴い、複数の調査票の検討と作成作業を行った。また、質問紙設計においては、理論研究で析出された課題とともに、改正教育基本法に基づく「地方教育振興基本計画」と地方教育行政の現代的課題である「学校配置計画」を具体的に取り上げ、その整備状況とアクターの関与状況を明らかにするための設計を行った。これらの理論研究、実証研究ともに次年度の質問紙調査の基盤的研究として、位置づくものである。
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