研究概要 |
平成22年9月19日~9月30日にデンマーク調査を実施した。調査先は,コーソア生産学校,ロスキレ大学教育学部,コペンハーゲン若者ガイダンスセンター,カルンボー生産学校,デンマーク教育大学若者研究センター,オーフス大学心理学部,オールボー大学労働市場研究センター(CARMA)。 コーソア生産学校とカルンボー生産学校は,いずれもデンマークを代表する生産学校であり,校長および学生,職員にインタビューを行い,生産学校の実態把握に努めた。 ロスキレ大学教育学部,コペンハーゲン若者ガイダンスセンター,デンマーク教育大学若者研究センターではインタビューや学習会を行い,デンマークにおける青年期教育と若者問題の現況について認識を深めた。オーフス大学心理学部ではデンマーク生産学校の教育理念について,オールボー大学労働市場研究センターではデンマークにおけるフレックシキュリティと過渡的労働市場の現状について,それぞれ第一線の研究者にインタビューを行い,最新の知見を得た。また,以上の調査と併行して,デンマークの生産学校およびフレックシキュリティ政策および過渡的労働市場に関する収集済みの資料分析,文献研究を継続的に進めた。 その成果として,前年度までの調査研究と総合して,デンマークの青年期教育における生産学校の意義を解明し,著書の一部として発表するとともに,学会での報告を行った。また,過渡的労働市場(移行的労働市場)については,その意義を,概念の提唱者(G・シュミット)の議論にさかのぼって解明し,論文を発表した。
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