研究課題/領域番号 |
21530880
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
田中 均 島根大学, 入試センター, 教授 (40403646)
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研究分担者 |
森 朋子 島根大学, 教育開発センター, 准教授 (50397767)
山田 剛史 島根大学, 教育開発センター, 准教授 (40379029)
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キーワード | 高大接続 / 進路意識 / 協働学習 / 情意発逹 |
研究概要 |
1. 内容:島根県内の3高校において、大学生と高校生との協働学習による進路意識啓発に資する教育的活動を実施し、その効果を検証した。その結果(1) 協働的学習は進路探究にさほど積極的でなかった生徒の意識の変容に効果的であること、(2) 生徒の学習活動へのかかわりの濃淡によって変容する意識に差が生まれること、(3) 学年段階が低い場合に協働学習の効果がより高いことが明らかになった。また、この過程で、情意発達を促す協働的学習方法について文献調査を実施し、インシデント・プロセス法を援用した協働的学習方法の開発を行った。インシデント・プロセス法によって「情報収集能力」「情報分析能力」「意思決定能力」の向上を期待できる。 2. 意義と重要性:(1) 複数の高校の協力のもとで進路意識啓発をめざす高校生と大学生の協働的学習機会を設定することができた。これは今後の定量的・定性的研究を継続的にすすめるうえでの基盤となるものである。(2) インシデント・プロセス法を活用し実践に適用可能な協働的学習方法について開発できた。これは高校生の進路意識を啓発するアクティブな学習形態を生む基礎を築いたものである。(3) 協働学習に参画する大学生組織を形成した。継続的に高校生の学習活動にかかわる大学生を組織化したことによって大学生自身のキャリア形成をとらえる基礎ができた。 3. 今後の課題:(1) 進路意識を大学の学習に必要な力の中に定位するための文献研究をすすめること(2) 実践校において継続的な定量調査を実施し意識変容の過程をとらえること(3) 大学生のキャリア意識の変容過程をとらえる調査を実施すること
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