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2010 年度 実績報告書

グローバル化時代のメキシコにおける多文化教育に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21530882
研究機関広島大学

研究代表者

青木 利夫  広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (40304365)

キーワードメキシコ / グローバル化 / 多文化主義 / 先住民 / 先住民教育 / 多文化教育 / 文化間教育 / インターカルチュラル大学
研究概要

本年度は、メキシコにおける農村教育・先住民教育にかかわって、それを担う教員の養成制度の構築およびその展開過程を探るため、メキシコ国立図書館、教育省歴史文書館など関連機関において資料の調査・収集をおこなった。そして、日本におけるメキシコの教員養成にかかわる研究が少ないことを踏まえて、はじめに農村教師養成制度の歴史を明らかにしたうえで、そうした制度の整備が農村社会にどのような影響を与えたのかを検討した。こうした研究から、農村教育の重要性が政府に認識され、農村教師養成制度が整備されていくなかで、農村教師の専門職化が進み、その結果、農村教師の社会上昇の可能性が高まるとともに、教師間あるいは農村社会内での階層化がはじまるということが明らかになった。この研究成果は、論文として公表された。また、1990年代以降、先住民教育政策が「二言語・二文化教育」から「文化間(インターカルチュラル)教育」へと変容し、それが21世紀にはいって急速に進められてきた現状を踏まえ、関連資料の調査・収集をおこない、それにもとづき、「文化間教育」が先住民だけではなくメキシコ国民全体を対象と、メキシコの「複数文化主義」をより積極的に広めようとしていることを明らかにした。この研究成果は、所属学会の定期大会において口頭により発表された。さらに、近年、先住民言語・文化の発展、農村地域の社会開発などを目標とした教育カリキュラムをもつインターカルチュラル大学と呼ばれる高等教育機関の設置が進められていることから、その関係者と面談し、大学設置にいたる経緯、その理念と教育内容、これまでの成果と課題などについて聞き取り調査をおこなった。この大学は、農村地域で活躍する指導者や教員の養成を目標のひとつとしているが、それに関する分析は今後の課題としたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] メキシコにおける農村教師養成の歴史にかんする一考察2010

    • 著者名/発表者名
      青木利夫
    • 雑誌名

      文明科学研究

      巻: 5巻 ページ: 21-34

    • 査読あり
  • [学会発表] メキシコにおける多文化主義と先住民教育2010

    • 著者名/発表者名
      青木利夫
    • 学会等名
      日本比較教育学会第46回大会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2010-06-27

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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