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2009 年度 実績報告書

現代アメリカ合衆国における批判的ペダゴジーの最前線:ポストNCLBの理論と実践へ

研究課題

研究課題/領域番号 21530894
研究機関上智大学

研究代表者

澤田 稔  上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (00367690)

キーワードカリキュラム / 教育方法 / アメリカ / ポリティクス
研究概要

本研究は、現代米国における批判的ペダゴジー理論の再検討と、その実践的諸相を明らかにすることを目的としており、そこで得られる知見に基づいて、前ブッシュ政権のNCLB法による教育改革を受けて新たに展開されつつあるオバマ政権の教育改革動向を分析することを目的としている。
年度途中で異動が生じ、所属研究機関を移ったため、実施計画に沿った研究の遂行ができず、本格的な調査旅行が異動後の年度終盤にずれこみ、成果発表は文献レベルの資料に基づく小さなものに留まった。
まず、批判的ペダゴジーの理論を再検討するためにリベラリズム思想関連の主要文献を読み進めていたが、ロールズが『正義論』ですべての人々に適正に配分されるべき社会的基本財のひとつとして(社会的弱者の教育問題を考える上でとくに重視すべき要因のひとつである)「自尊感情」を掲げたことを確認し、それに基づいて米国における実践事例を紹介する小論をものした。
また、学会発表では、批判的ペダゴジー論におけるかつての主要キーワードであったhidden curriculum概念を、ポストモダン社会においてどのような意味付けができるかという点に関して、主にフランスの思想家ドゥルーズの「制御社会」論に基づいて議論し、本研究の理論的視点の明確化につなげる作業を進めた。
調査旅行では、批判的ペダゴジーの実践的諸相を探るべく、その方面の実践家との面談、及び学校訪問を実施した。この取材結果を活かして、現在、批判的ペダゴジーの実践事例集であるDemocratic Schools 2^<nd>ed.の翻訳を進行させている。できれば、今年度中の脱稿、出版準備に入りたいと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 体験を足場に自尊感情と学ぶ力を育てる工夫2009

    • 著者名/発表者名
      澤田稔
    • 雑誌名

      児童心理 63(12)

      ページ: 82-86

  • [学会発表] ポスト近代社会におけるヒドゥン・カリキュラム論のために-ハイパー・メリトクラシー時代のエンパワーメントはいかにして可能か-2009

    • 著者名/発表者名
      澤田稔
    • 学会等名
      日本カリキュラム学会第20回大会
    • 発表場所
      神田外国語大学
    • 年月日
      2009-07-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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