研究課題
本研究は、音楽科、図画工作科、家庭科、体育科の実技教科の教科相対的、教科横断的視野から日韓の比較調査研究において、実技教科の学習経験や「学び」の形成を学習者の視点から明らかにすることを目的としている。平成21年度は、日韓での実技教科授業を実践する前段階として、(1)実技教科における日韓の共通点や特徴を日本の学習指導要領や韓国の教育課程から把握した。音楽科では、ともに表現や鑑賞から豊かな情操(情緒)を養うこと。図画工作では、美術の表現や鑑賞から創造活動の基礎を養うこと。家庭科では、日常生活、家庭生活の知識、技能をみにつけること。体育科では、身体活動を通して、明るい活気にみちた生活を送ることなど各教科における目標等において多くの共通部分があることが確認できた。また、(2)日韓で行う実技授業の授業分析、学習者の「学び」を解明するための授業で使用する調査票を作成するための調査を韓国の小学生約1500名(各教科約400名)を対象に実施した。教科別に主因子法によるバリマックス回転の因子分析を実施し、固有値1.0以上の因子について命名を行い、音楽科は6因子、図画工作科は7因子、家庭科は8因子、体育科は6因子が抽出、命名された。この結果を基に、韓国で実施する実技教科授業の分析のための授業調査票を各教科10項目で作成した。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (2件)
高知大学教育学部研究報告第70号
ページ: 29-38
家庭科の授業をつくる-授業技術と基礎知識-(学術図書出版)
ページ: 105-107, 114-116, 193-208, 214-215