研究課題/領域番号 |
21530949
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
渡邊 春美 高知大学, 教育研究部・人文社会科学系, 教授 (10320516)
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研究分担者 |
武久 康高 高知大学, 教育研究部・人文社会科学系, 准教授 (70461308)
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キーワード | 古典教育 / 小学校・中学校・高等学校の一貫 / カリキュラム開発 / 発達段階 / 新しい古典観 / 古典教材の開発・編成 / 古典の授業 |
研究概要 |
1.カリキュラムの開発 (1)古典は、学習者が古典に主体的に働きかけ、価値や意義を見出して初めて古典となるとする、「関係概念」としての古典観に基づいてカリキュラムを開発した。(2)古典との出会いと対話を重視し、創造的で豊かな読みを追求し、古典の学び手を育てる古典教育を目指した。(3)その上で、小学校・中学校・高等学校の児童・生徒の発達段階を見通した、連続性のある、適切かつ豊かな学びの実現を図る、古典(古文)教育のカリキュラムの開発を試みた。(4)カリキュラムの作成のために、先行の理論と実践を検討した。(5)カリキュラムは、(1)発達段階、(2)小・中・高一貫、(3)目標(技能・態度・価値)の体系化、(4)教材の開発、編成、(5)テーマに基づく統合などの柱に基づき作成した。 2.カリキュラムに基づく授業実践 (1)カリキュラムに基づき、小学校低学年-昔話、中学年-俳句、徒然草、高学年-和歌、枕草子、また、中学校-和歌、徒然草、高等学校-伊勢物語などの学習指導案を、基本→応用、表現←→理解の関連指導など、段階的、発展的展開を取り入れて作成した。(2)学習指導案に基づき、(1)小学校中学年において、俳句の授業、(2)高学年において、和歌の授業、(3)中学校において、小学校高学年との系統的指導を求めて、同じく和歌の創作をとおして理解を深める授業を行った。その結果、カリキュラム、指導方法他の有効性を確認することができた。(3)ついで、授業実践に基づくカリキュラムの検証を行った。しかし、授業がカリキュラムの全体に及ばず、カリキュラムの修正は、今後の課題とし、継続的に研究を進めることにした。
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