• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

木材加工教育によるストレスマネジメント

研究課題

研究課題/領域番号 21530957
研究機関鹿児島大学

研究代表者

寺床 勝也  鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (70264455)

キーワード木材加工教育 / ストレス
研究概要

本研究は、木材加工教育における学習者のストレス反応の変化を収集し、ものづくり教育を通してストレスマネジメントの効果が得られる教育プログラムの開発をめざしている。本年度は、研究期間2年目に相当し、1年目の被験者と同じ被験者を対象に1年経過後の追跡調査を行った。調査対象は、鹿児島県離島の中学校2年生59名とし、木工作業前後における唾液アミラーゼによるストレス変動を測定した。対象者にはあらかじめ木材加工に対する嗜好・経験・得意に関するアンケートによるレディネス調査を実施し、点数法によりグルーピングした。ストレス測定の方法は、ニプロ製唾液アミラーゼモニターを使用し、被験者にはふたつのチップを同時にくわえ、舌下より唾液を採取し得られた測定値の平均をその時点でのストレス値とした。測定時刻は午前8時、10時30分、14時、16時、17時の一日5回とした。なお、16時~17時の間に木工作業を取り入れた。木工作業の製作題材は、30~50分で製作可能な簡易なCDラックとし、作業工程は、けがき、のこぎりびき、釘打ち付けとした。素材はヒノキ1枚板(長さ1m、幅120mm、厚さ12mm)を使用した。作業の結果、事前のレディネス調査から、木工作業が好きで得意とするグループ20名(男子9名、女子11名、以下「好き・得意群」)と、嫌いで苦手とするグループ20名(男子12名、女子8名、以下「嫌い・苦手群」)の2群に分けたときの木工作業前後のストレス変動をみると、「好き・得意群」は平均で50.7(KU/L)から39.2(KU/L)に低減し、危険率95%で有意な差が認められた。一方、「嫌い・苦手群」では61.9(KU/L)から52.7(KU/L)に下がったものの有意な差は認められなかった。2年続けての追跡調査の結果から、木材加工に対する苦手意識の高い対象者では、ものづくりに対するストレス低減効果が期待できない結果が追認できた。今後は、教育支援の方法、教育プログラムの開発が必要といえた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] レディネスの異なる中学生の木工作業前後における意識とストレス変化2010

    • 著者名/発表者名
      寺床勝也, 堂園悠美子
    • 学会等名
      日本産業技術教育学会
    • 発表場所
      岐阜大学(岐阜市)
    • 年月日
      2010-08-28

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi