平成23年度は本研究における最終年度であるので、「1.現行教科書の構成を検討する。2.新教科書の構成案を提示する。3.教科書の未来モデルを開発する。4.ウェブ教科書の活用を評価する。」の4目的を踏まえて、これまでの研究成果を検討しながら研究を推進した。 「1.現行教科書の構成を検討する。」に関しては、昨年度実施された新学習指導要領に基づく社会科教科書を収集し、伝統と文化に関する内容を再検討した。また、中学校社会科では教科書編集に協力をしているA社の新教科書を再検討した。「2.新教科書の構成案を提示する。」では小学校社会科の教科書を参考に、島田市と宇和市における教諭の協力を得て、印刷メディア形態としての社会科教科書の改善モデル案を提示した。「3.教科書の未来モデルを開発する。」ではインターネットの機能を活用してマルチメディア形態としての未来のウェブ教科書モデルを試行的に開発した。「4.ウェブ教科書の活用を評価する。」では開発したウェブ教科書の活用を試み、ウェブ教科書自体の構成と活用の効果について評価することが意図されたのであるが、諸事情から実験的活用が十分に実施できなかった。なお、研究的基盤になる伝統と文化に関するウェブデータベースの開発と利用は公開をしている。 このような研究の成果については、国内外での研究発表機会と出版社の著作物を活用して公表している。
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