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2012 年度 実績報告書

マルチメソッドによる知的障害児の運動機能の生態学的分析と支援方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21531014
研究機関上越教育大学

研究代表者

葉石 光一  上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (50298402)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード知的障害 / 運動機能 / 効率性 / 変動性 / 年齢変化 / 支援方法
研究概要

本年度は、知的障害者の眼球運動機能の効率性と変動性の年齢変化について主に検討した。眼球運動としては衝動性眼球運動(サッケード)を対象とし、効率性の指標としてはサッケード反応時間の平均値(SRTM)を、変動性の指標としてはサッケード反応時間の標準偏差(SRTSD)を用いた分析を行った。これまでの研究において、運動の効率性は変動性の影響を受けることを明らかにしてきた。しかし、この関係性に対する年齢の影響は明らかにできていなかった。SRTMとSRTSDのいずれについても、年齢変化を調べたところ、思春期を通して減少するが中年期以降、増大するというU字の変化傾向を示すことが明らかとなった。つまり、SRTMとSRTSDの年齢変化は共変関係にあることが明らかとなった。このことは、SRTSDとSRTMの関係性についても、年齢に係わらず一定であることが推察された。
この結果と、これまでの研究成果を合わせて考えると、知的障害者の運動機能の支援については、まず変動性の特徴に着目する必要があると考えられた。より具体的には、変動性を低減する支援によって、極端に遅い反応をなくすことで、全体としての効率性を高めることができる、という見通しを持つ事ができた。運動の効率性の向上は、能力の限界を引き上げるような困難なアプローチをイメージしやすいが、本研究の結果はこういったアプローチとは明らかに異なる。行為対象への注意を高める工夫によって安定性を高めることが結果的に効率性を高めることに繋がるというものである。これは、支援方法として無理のない、生態学的にもより妥当な支援方法といえるであろう。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Age-related change of the mean level and intraindividual variability of saccadic reaction time performance in persons with intellectual disabilities2013

    • 著者名/発表者名
      Haishi, K.
    • 雑誌名

      Research in Developmental Disabilities

      巻: 34 ページ: 968-975

    • DOI

      10.1016/j.ridd.2012.11.022

    • 査読あり
  • [学会発表] Age and saccadic reaction time in persons with intellectual disabilities2012

    • 著者名/発表者名
      Haishi, K.
    • 学会等名
      American Psychological Association, 120th Annual Convention
    • 発表場所
      Orange County Convention Center, USA
    • 年月日
      20120802-20120805
  • [学会発表] 知的障害者のサッケード反応時間の年齢変化2012

    • 著者名/発表者名
      葉石光一・奥住秀之
    • 学会等名
      日本心理学会第76回大会
    • 発表場所
      専修大学
    • 年月日
      2012-09-11

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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