研究課題/領域番号 |
21531025
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
江田 裕介 和歌山大学, 教育学部, 教授 (00304171)
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研究分担者 |
小野 次朗 和歌山大学, 教育学部, 教授 (20214182)
武田 鉄郎 和歌山大学, 教育学部, 教授 (50280574)
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キーワード | 情報モラル / 発達障害 / 特別支援教育 / インターネット / 携帯電話 / 知的障害 |
研究概要 |
発達障害児・知的障害児に対する情報モラル教育について、特別支援学校における現在の指導の状実態を把握し、実践課題の分析を行うとともに、カリキュラムのモデル案を検討した。また、学校教育現場と連携して、情報モラル教育に関する教員研修や保護者研修のあり方を検討した。 昨年度に引き続き、和歌山県の特別支援学校から研究協力教員を選任し(8校、17人)、定期的に研究協議会を開催して調査と授業研究に取り組んだ。2010年4.月、5月、7月、9月、11月、2011年2月と6回の会議を開催し、1.障害の実態や発達段階に応じた情報モラルの教育課程、2.情報モラルに対する家庭・保護者の意識やPTA研修のあり方、3.具体的な授業プラン等について協議を行った。 これらの研究活動を通じて、特別支援学校においては、公共のバスや電車で通学する生徒の見守り支援や、職場実習など生徒が校外学習活動を行う際の支援に、携帯電話やインターネット等の情報手段が導入され、成果をあげていることが示された。携帯電話等は個人の通信手段にとどまらず、特別支援教育のツールとして積極的に活用できる側面がある。そこで情報モラルの教育は、トラブル予防の教育にとどまらず、障害のある児童生徒の生きる力を養うため、社会生活技能の一部としてカリキュラムに位置づけていくことが必要と考えられた。一方、教員や保護者の情報モラル教育に対する関心は希薄で、学校の取り組みも少ないことが示された。今後こうした教員や保護者の意識を調査によって明らかにしながら、研修プランの充実させることも課題といえる。
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