研究課題/領域番号 |
21531028
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
武蔵 博文 香川大学, 教育学部, 教授 (00262486)
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研究分担者 |
坂井 聡 香川大学, 教育学部, 准教授 (90403766)
水内 豊和 富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (30372478)
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キーワード | 特別支援教育 / 人間関係の形成 / 積極的行動支援 / 認知行動療法 / 支援ツール / 発達障害 / 知的障害 / 感情調整 |
研究概要 |
課題1:ソーシャルスキル評価尺度の開発と適用による検討: マトソン年少者用社会的スキル尺度め再標準化を行った。因子分析の結果、小学生調査では「友人関係の促進」、「友人関係の抑制」「孤立逃避」「自己顕示」の4因子が抽出された。中学生調査では「友人関係の促進」「友人への攻撃」「自己顕示」「孤立逃避」「感情のコントロール不全」の5因子が抽出された。マトソン年少者社会的スキル尺度自己評価版などを組み合わせて作成した多面的な評価バッテリーを使って、・広汎性発達障害児に対して、継続的な評価を行い、その経過を観察した。いくつかの傾向・パターンが見られた。 課題2:発達障害児の特性を捉えたソーシャルスキル支援プログラムの作成: これまで作成してきた「怒り」と「不安」の理解とコントロール、さらに、対人的困難場面での身の処し方に焦点をあてた支援プログラムをまとめるとともに、プログラムの追試と補充を行った。対人トラブルの対処法については、対人的トラブル場面の理解の問題、トラブル内容を報告する意味の捉え方、キャラクター化した対処法の使い方やロールプレイの実施の仕方など検討の余地が残された。 課題3:支援プログラムの実証研究およびソーシャルスキル支援ツールの開発: 実証実践をもとに、ソーシャルスキル支援ツールの開発を進めた。ワークシートの利用は子どもが自分や他児の意見をまとめるため、指導者が子どもの習得度の把握のために有効的な教材であった。感情を調整する対処法を、キャラクターとして指導を行うことは、子どもにとって、対処法を具体化しやすく、理解を進めて、実行に移しやすかった。対人トラブルについてのカードゲームやすごろくゲームを考案した。いずれの子どももゲームの進行を楽しみながら、トラブルへの対処を考え、演じてみせることができていた。
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