本研究では特別支援教育を担う教員のメンタルヘルスの実態を明らかにすることを目的とした。GHQ-28が6点以上を示した教員は235名(56.0%)であり、約2人に1人はメンタルヘルスに何らかの問題を抱えていた。専門性の低い群は個人的達成感の後退に陥りやすかった。教職経験年数とバーンアウトには関連性はみられなかった。教職経験年数に関わらず、専門性を高めることが個人的達成感の後退に陥ることを防ぎ、燃え尽きの予防へ繋がることが示唆された。特別支援教育に携わる教員のセルフ・エフィカシーについて、ストレス対処能力であるSOCに次いでメンタルヘルスの改善に効果がみられることが示唆された。
|