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2009 年度 実績報告書

軽度発達障害児を対象とした多重感覚刺激に対する新たな注意機能評価機器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21531034
研究機関札幌医科大学

研究代表者

仙石 泰仁  札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (10248669)

キーワード教育系心理学 / リハビリテーション / 認知科学 / 特別支援教育 / 作業療法
研究概要

本研究は、軽度発達障害児の臨床症状として重複することの多い多動性、不注意、衝動性の3症状と、その背景となる注意障害との関連を明らかにすることを目的に、視覚および聴覚刺激に対するそれぞれの特徴を分析できる評価機器を開発し、臨床症状との関連を分析すること、更に、その結果からリハビリテーションや教育方法に関する提言を行う事を目指している。平成21年度は一部対象者の障害構造および行動上の特性を把握すると伴に、注意機能評価機器の開発と予備実験を行った。平成21年度における研究で参加に同意の得られた対象者は10名で、内4名については注意機能評価を実施できた。注意機能評価機器はCypress Programmable System-on-Chip(PSoC)に、モニター上に添付した光センサーからの刺激を入力することで、刺激提示をソフトウエアから独立させるシステムを開発することで、コンピューター環境に依存しない正確な反応時間を計測できるシステムを構築できた。現在、開発を終えた注意機能評価課題は、1点の刺激が中央に提示された時に反応する呈示条件課題と、8点の中から1点が消失した時に反応する消去条件課題である。4名の対象者では呈示条件課題のみで遅延が認められた者2名、両課題で遅延したのもは1名という結果であった。臨床所見との関連では、4名全員に不注意・多動との観察所見はあったものの、両課題で遅延しなかった者は記憶保持の問題、呈示条件課題で遅延した小野は注意の集中、両課題で遅延した者は注意の配分の問題が示唆される結果であり、行動上の特性から予測される注意機能の問題を、課題間の反応時間の関連から、客観的に評価できていることが示唆され、症状のタイプを分析する上で本検査が有用な手段となると考えている。22年度は症例数を増やすと伴に、更に臨床症状を反映する注意機能課題を開発する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A Solution for Measuring Accurate Reaction Time to Visual Stimuli Realized with a Programmable Microcontroller2010

    • 著者名/発表者名
      Toshio Ohyanagi
    • 雑誌名

      Behavior Research Methods 42

      ページ: 242-253

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 視覚刺激と聴覚刺激を用いた反応時間課題の臨床応用 適用事例の実験結果と生活状況との関連2010

    • 著者名/発表者名
      北島久恵
    • 雑誌名

      作業療法 29

      ページ: 36-46

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 注意障害の臨床評価法に向けて作成した反応時間課題実施中の眼球運動について2009

    • 著者名/発表者名
      金谷匡紘
    • 雑誌名

      北海道作業療法 Supp1

      ページ: 109-109

    • 査読あり
  • [学会発表] 視覚探索過程に着目して作成した反応時間課題実施中の眼球運動についての検討2009

    • 著者名/発表者名
      金谷匡紘
    • 学会等名
      日本作業療法学会
    • 発表場所
      福島
    • 年月日
      2009-06-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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