研究課題
基盤研究(C)
学習ユニットの主タスクをサブタスクとサブサブタスクに分解し、サブサブタスクを吹き出し式教示として提供するe-Learning教材を作成した。この教材では、学習者は、吹き出しによって提示される指示を読み、その内容に対応するムービーを見て、作業ウィンドウでそれを再現して、タスクを遂行するのに必要な知識を獲得できるようになっている。この教材を学習者がどのように利用するのかを計測する実験を実施して、学習時の視線データ、操作ログデータを収集した。収集された行動データを、手続き学習の認知モデルであるLICAIモデルに沿って捉え直し、教材の改善すべき点を検討した。その結果、タスクを完遂した学習者であっても、吹き出し式教示を読まなかった場合には、知識が適切に獲得されない可能性があることがわかった。このようなe-Learning教材で適切に知識が獲得されるようにするためには、吹き出し式教示とムービーの内容の理解の形成を、そこで得られた理解に基づいて実習をすることになる作業ウィンドウの情報とリンクさせながら行うことができるようにすることが必須である。これが確実に行えるようにするには、学習者に教材の適切な箇所に注意を向けさせることが有効である。e-Learning教材はそのような仕組みを取り入れる必要がある。
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デザイン学研究
巻: 58巻 ページ: 105-112
ヒューマンインタフェースシンポジウム2011
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