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2011 年度 実績報告書

レゾナントパラメータを持つ超幾何微分方程式系の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540001
研究機関北海道大学

研究代表者

齋藤 睦  北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (70215565)

研究分担者 秦泉寺 雅夫  北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (20322795)
キーワード超幾何系 / ワイル閉包 / レゾナントパラメータ
研究概要

ワイル代数の左イデアルの理論で「ワイル閉包」という概念がある.ある左イデアルのワイル閉包とは,その古典的解空間を変えることなく最も微分方程式を増やしたものである.従って,左イデアルの古典的な解空間に注目するときの自然な概念で,多項式環のイデアルの理論での「イデアルの根基」に相当すると言えよう.A-超幾何系を定義する左イデアル(A-超幾何イデアル)のワイル閉包に関する先行する研究としてはMatusevichによるものがあり,パラメータが'very generic'ならA-超幾何イデアルのワイル閉包が自分自身に一致する(Weyl closedである)ことが示されている.その証明の過程でMatusevichは,A-超幾何級数がfully supportedであるという概念を定義し,パラメータがレゾナントでなく,さらにfully supportedなA-超幾何級数解を持てばA-超幾何イデアルはWeyl closedであることを示した.本年度の研究では,まず,Aが斉次のとき,パラメータがレゾナントでないという仮定を少し弱めた条件の下,fully supportedなA-超幾何級数解を持てばA-超幾何イデアルはWeyl closedであることをしめした.また,Aが斉次のとき,A-超幾何イデアルがWeyl closedならfully supportedなA-超幾何級数解を持つことも示した.従って問題となるのは,パラメータがレゾナントで上で掲げた「少し弱い条件」を満たさないときと,fully supportedなA-超幾何級数解を持たない場合である.これらの点に関してAが2行からなる行列の場合に詳しく計算した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The freeness and minimal free resolutions of modules of differential operators of a generic hyperplane arrangement2012

    • 著者名/発表者名
      Norihiro Nakashima
    • 雑誌名

      Journal of Algebra

      巻: 351 ページ: 294-318

    • 査読あり
  • [学会発表] The freeness of modules of differential operators of a generic arrangement2011

    • 著者名/発表者名
      中島規博
    • 学会等名
      日本数学会秋季総合分科会
    • 発表場所
      信州大学(松本市)
    • 年月日
      2011-09-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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