研究概要 |
対称群,あるいはそれに付随する岩堀ヘッケ環の「次数つきカルタン行列」に関する研究を集中的に行った.ヤング図形に付随する「グレイシャーウエイト」という量を定義し,その積が次数つきカルタン行列の行列式を与えることを証明した.また,次数を「忘れた」通常のカルタン行列に関するヒル氏の論文を精査して,いくつかの重要な量を抽出し,次数つきカルタン行列の行列式の5つの異なった表示を与えることに成功した.そのうちの3つはより精密にブロック行列式をも与えていることを確認した.現在,共著論文を投稿準備中である.行列式のみならず,その単因子についてもかなりわかって来ているが,その完全な解明は今後の研究の課題と言える.
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