研究概要 |
可換(uλ, u, uλ, uλ)-半正則相対差集合(以下(u, λ)-型相対差集合と略す)はu, λが素数羃でないものが知られている. Blokhuis-Jungnickel-Schmidtにより2002年に可換(n, 1)-型相対差集合パラメタnは素数羃であることが示された.これは(n, 1)-型相対差集合が有限射影平面に対応するためである.その意味で(n, 2)-型差集合もまたnが素数(この場合は2)羃であると考えられていた.これに関して次の結果を得た. 定理.可換な(n, 2)-型差集合が存在すれば次の(i)(ii)を除いてnは2羃である. (i) n=2^a3^b, a, b>0 (ii) n=2^a3^bp^c, p^c>2^a3^b>1,だたしp>3は素数 さらに,半正則相対差集合は一般アダマール行列GH(u, λ)と密接な関係にあるが,これを一般化してt次のGH(s, u, λ)行列M=(D_<ij>), t=uλ/sを定義してそれにより次のように非対称の場合を含めてtransversal designの構成に利用できることを示した. 定理.位数usの群GにおいてGH(s, u, λ)行列が存在すれば点集合Pとブロック集合BをP={1, 2,..,t}×H, B={(1, D_<1j>h)∪(2, D_<2j>h)∪…∪(t, D_<tj>h)|1≦j≦t, h∈G}で定めれば(P, B)はtransversal design TD_λ (uλ, u)でありGが自然に半正則自己同型群として作用する.
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