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2011 年度 実績報告書

ガロワ埋め込みによる代数曲面の種々の構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540033
研究機関新潟大学

研究代表者

吉原 久夫  新潟大学, 自然科学系, 教授 (60114807)

研究分担者 徳永 浩雄  首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (30211395)
キーワードガロワ群 / ガロワ点 / ガロワ埋め込み / 種数1の曲線 / 単尖点有理曲線 / 自己同型群 / アーベル曲面
研究概要

代数曲面のガロワ埋め込みの研究のうち、アーベル曲面の最小ガロワ埋め込みの研究を行い、また曲面のガロワ埋め込みの研究の基礎となる、種数1の曲線のガロワ点のガロワ群の研究を行った。また、それらとも関係のある、単尖点有理曲線がガロワ点を持つ必要十分条件を決定した。それらの詳細は以下の通りである:
アーベル曲面が射影空間に埋め込まれる、空間の最小の次元は4であることはよく知られている。ここでは、更にその射影空間がガロワ部分空間を持つような場合の最小次元はいくつであるか、という問題を考察した。結果は7であることが判明して、しかもそのような曲面をすべて決定した。この結果はアーベル曲面の多くの歴史的結果に一石を投じたと言えるかと思う。種数1の曲線の平面曲線で特異点を持たないときは3次曲線であるが、この場合のガロワ点の決定は易しいが、特異点を持つときは複雑になる。これは楕円曲線の多様体としての自己同型群を決定する問題と深く関わっている。すなわち、ゼロを固定するものばかりでなく、平行移動も含めた、有限自己同型群を決定する問題である。それらをすべて決定し、またそれらのうちガロワ点のガロワ群として現れるものもすべて決定した。更に、ガロワ群が可換のとき位数は9以下であり、それらの群を与える定義方程式まで求めた。種数1の曲線は数論等では非特異の場合に扱われるが、特異点を許す場合にも研究対象になることを示したのは、一定の成果でないかと思われる。一般に平面曲線が特異点を持つとき、そのガロワ点とガロワ群を決定することは極めて困難であるが、有理曲線で特異点として尖点だけもつものについては比較的簡単に決定できた。これにより、特異点を持つ場合のガロワ点の研究の端緒が開けること期待したい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A note on minimal Galois embeddings of abelian surfaces2011

    • 著者名/発表者名
      Hisao Yoshihara
    • 雑誌名

      Rend.Sem.Mat.Univ.Padova

      巻: 126 ページ: 1-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Galois group at Galois point for genus-one curve2011

    • 著者名/発表者名
      Mitsunori Kanazawa
    • 雑誌名

      Int.Journal of Algebra

      巻: 5 ページ: 1161-1174

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rational cuspidal curve with a Galois point2011

    • 著者名/発表者名
      Hisao Yoshihara
    • 雑誌名

      Mathematische Nachrichten

      巻: 284 ページ: 1583-1587

    • 査読あり
  • [学会発表] Sextic variety as Galois closure variety of smooth cubic2012

    • 著者名/発表者名
      吉原久夫
    • 学会等名
      代数幾何学ミニワークショップ
    • 発表場所
      兵庫県多可群八千代プラザ(招待講演)
    • 年月日
      2012-02-11
  • [学会発表] Minimal Galois embeddings of abelian surfaces2011

    • 著者名/発表者名
      吉原久夫
    • 学会等名
      射影多様体の幾何とその周辺2011
    • 発表場所
      高知大学理学部(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-04
  • [備考]

    • URL

      http://mathweb.sc.niigata-u.ac.jp/~yosihara/openquestion.html

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公開日: 2013-06-26  

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