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2010 年度 実績報告書

ホッジ加群及び一般混合層の理論の新たな応用

研究課題

研究課題/領域番号 21540037
研究機関京都大学

研究代表者

斉藤 盛彦  京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (10186968)

キーワードホッジ加群 / 対称積 / ヒルツェブルフ特性類 / 仮想特性類 / 消滅輪体 / 双対加群 / コンツェヴィチ予想
研究概要

まずホッジ加群の対称積に関するマキシム、シュルマンの論文にかなり基本的な誤りがあるのを発見したので、それを訂正して、ホッジ加群の多重外部積上への対称群の自然な作用の存在を証明して、それを彼らとの共著の論文にまとめた。これにより、彼ら二人や彼らの別の共同研究者らによる対称積のヒルツェブルフ特性類に関する理論の正当性が保証された。これは、ホッジ加群の理論が極めて表面的にしか理解されていない事に依るものであるが、この種の誤りは実際よくおこる事でもあり、それを防ぐ為に現プロジェクトが存在するゆえんでもある。
これに続いて、超曲面の特性類と仮想特性類との差を消滅輪体を用いて表す彼らの公式が、射影多様体の豊富因子の場合を含んでいないのに気がついたので、この場合の公式を発見し、それを証明するプロジェクトを現在彼らとの共同研究として行っている最中であるが、どうやら証明のめどはたってきたようではある。
次に、ホッジ加群の次数付き商の双対に関するシュネル氏の論文について、理論がそれがあるべき姿では述べられていないのに気がついたので、もっと一般のフィルター付きD-加群の次数付き商の双対の理論として自然な定式化と証明を与え、それを共著の論文にまとめているところである。
その他には、消滅輪体の代数的公式に関するコンツェヴィチ氏の予想についてのサバ氏の論文に、かなり本質的な誤りがあるのに気づいたので、彼との共同研究として、かなり以前にやったホッジ加群の消滅輪体の計算を使ってもっと自然な証明を与える試みを現在行なっている最中であるが、これもどうやらできそうではある。

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公開日: 2012-07-19  

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