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2010 年度 実績報告書

比較可能性をみたす正則環の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540041
研究機関山口大学

研究代表者

久田見 守  山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80034734)

研究分担者 吉村 浩  山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00182824)
菊政 勲  山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70234200)
キーワード環論・加群論 / ノイマン正則環 / 比較可能性 / S-比較可能性 / 有限性 / ダイレクト・ファイナイト性 / 射影加群 / 削除問題
研究概要

研究実施期間2年目の平成22年度は,「S-比較可能性を持つ正則環」や,その一般化概念である「一般S-比較可能性を持つ正則環」に焦点を絞り,「有限性問題(主に(DF)性問題)・行列環問題・環の構成法」の解明に取り組み,次の結果を得た。最初に,一般S-比較可能性を持つユニット正則環はSpecial (DF)性,即ちダイレクト・ファイナイト射影加群の同型な有限直和は再びダイレクト・ファイナイトであること,を証明した。次に,上記条件からユニット性を除いた,一般S-比較可能性を持つ正則環を考察し,この環に対しては,ダイレクト・ファイナイト有限生成射影加群の有限直和は再びダイレクト・ファイナイトであること,更に,その環上の射影加群について,全ての部分加群がダイレクト・ファイナイトであるという性質を持つことは上記射影加群の有限個の同型な直和も再び同じ性質を満たすことと同値であることを証明した。これらの結果を「行列環問題」に適用し,一般S-比較可能性を持つ正則環の全ての右イデアルがダイレクト・ファイナイトならば,その行列環も同じ性質をもつことを証明すると共に,無限個の同型な右イデアルの直和を含まないという性質は行列環にも移行することも証明し,最初に与えた環とその行列環との間の有限性問題に対する結果を与えることができた。これは,筆者が提起した「有限性問題・行列環問題」に対する興味ある成果であることを意味している。年度後半には,Special (DF)性や(DF)性を満たす一般S-比較可能性を持つ正則環の構成方法に取り組み,直積環やその剰余環への研究を進め,直積環の直和による剰余環はその直積と直和の添数集合の濃度により(DF)性やSpecial (DF)性を満たすことを証明し,一般S-比較可能性を持つ新しい正則環の一つの構成方法を与えることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ある種の多元環の同型について2011

    • 著者名/発表者名
      古谷亮輔、菊政勲、吉村浩
    • 学会等名
      平成22年度日本数学会中国・四国支部例会
    • 発表場所
      鳴門地域地場産業振興センター
    • 年月日
      2011-01-30

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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