研究概要 |
昨年度の研究にて,ねじれノビコフホモロジーの計算をhalf-transversal gradient flowに付随するヘガード分解で行おうとすると,ある条件を満たさねばならないことが判明した.これについて今年度も研究を続けた.ジョンソン準同型写像を用いホモロジカリーファイバー結び目Kがどの程度ファイバー結び目から離れているかを示す尺度となる量J(K)を定義し,具体的な計算を行い,得られた結果を9月に信州大学で行われた日本数学会トポロジー分科会,3月にフランス・ナント大学でのセミナー「Seminaire de Topologie, Geometrie et Algebre」,同じく3月に東京工業大学で行われた国際研究集会「Tokyo Workshop on Low-dimensional Topology」で発表した.これらの結果を論文にまとめるにあたり,ホモロジカリーファイバー結び目に対する局所変形の系統的解釈およびジョンソン準同型の像の自由生成リー代数の整理が必要なことがわかった.11月に国際集会「Circle valued Morse theory and Alexander invariants」を東京大学で,1月に鹿児島大学にて研究集会「接触構造・特異点・微分方程式およびその周辺」という研究集会を主催した.いずれも研究課題に関わる研究の最新情報の収集に役立った.ハンドル数に関する最近の研究を勉強し2月に上越教育大学でのトポロジーセミナーで報告を行った.研究課題に関わる研究を行っている研究者を11月に東京農工大学に招へいしセミナーを行った.
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