研究課題/領域番号 |
21540089
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
今井 淳 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70221132)
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研究分担者 |
神島 芳宣 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (10125304)
MARTIN Guest 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (10295470)
相馬 輝彦 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (50154688)
赤穂 まなぶ 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 助教 (30332935)
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キーワード | 微分トポロジー / 結び目のエネルギー |
研究概要 |
(1)当該科研費の研究期間中(平成21年度~平成23年度)に、ユークリッド空間内の領域に対して、繰り込まれたポテンシャルの1パラメータ族を定義し、その研究を始めた。パラメータの値を固定したときに、そのポテンシャルを最大(あるいは最小)にする点を、そのパラメータの値での、その領域の一般化された中心ということにする。これは一般には唯一にはならない。これが唯一になるための十分条件を研究した。領域が凸であればパラメータの値に係らず、一般化された中心は唯一であろうと予想している。この予想に関して進展があった。領域をδだけ外に膨らませて得られる領域(元の領域のδ平行体と呼ばれる)は、δが十分に大きければ一般化された中心は常に唯一つになることを示した。δが大きければδ平行体は球体に近くなるので、直観的には明らかに見える主張である。(2)等周問題を高次元化して、平面領域に対し、その上の錐の中で、体積の二乗と表面積の三乗の比を最大にするようなものをとる。このときその頂点を平面に射影した点を考えると、領域のある種の変分的な中心と思うことができる。領域が三角形のときには、そのような点は内心になることを示した。(3)結び目の空間の有限次元版として、折れ線結び目が考えられる。辺の長さが全て等しく、隣り合う辺のなす角も全て等しいようなものは、環状有機化合物の数学的モデルと言える。角の条件がないものは既に研究されているが、角の条件がつくと、文献にないようである。辺の数と角を固定して、このような折れ線結び目全体のなす配置空間を、辺の数が6以下の場合について求めた。
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