研究課題
(1)2点境界値問題の差分離散式と解の一意性の関連性に関する研究研究代表者は、愛媛大学山本名誉教授、早稲田大学大石教授らとの共同研究で、混合境界条件を持つ2点境界値問題の解の一意性について、有限差分スキームによって得られた離散システムを用いて表す必要十分条件を求めた。以前に得られた結果(境界値問題が一意的に解を持つことは、問題の離散行列が正則でかつその逆行列が有界であることと同値であること)をもっと一般的な2点境界値問題に拡張した。研究成果を論文としてNumerical Function Analysis and Optimization誌に発表した。(2)楕円型境界値問題の解の一意性に関する研究研究代表者は、台湾中山大学のZi-Cai Li教授、東海大学のHsin-Yun Hu准教授、復旦大学のYimin Wei教授との共同研究で、楕円型境界値問題の解の一意性と有限差分法によって近似された離散システムとの関連性について研究を行った。具体的に、離散システムの固有値問題を調べることで元の楕円型境界値問題の解一意性を得る同値的な結果を得た。研究成果を論文としてJournal of Computaional and Applied Mathematics誌に発表した。(3)放物型方程式の差分解の微分の誤差評価研究代表者は、台湾中山大学のZi-Cai Li教授、オーストラリアThe University of Western AustraliaのSong Wang教授との共同研究で、放物型方程式の初期境界値問題について、空間的にはShortley-Weller有限差分スキームを、時間的にはCrank-Nicolsonスキームを適用した解の微分の収束解析を行った。真の解の微分が境界で発散する場合を含む最善の収束評価を得た。研究成果を論文としてNumerical Function Analysis and Optimization誌に発表した。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
J.Comput.Appl.Math. Vol.233
ページ: 293-307
Numer.Funct.Anal.Optimiz. Vol.30, Issue11 & 12
ページ: 1360-1380