研究課題/領域番号 |
21540111
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
齋藤 三郎 群馬大学, 名誉教授 (10110397)
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研究分担者 |
松浦 勉 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80181692)
渡辺 秀司 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90222405)
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キーワード | 再生核 / チホノフ正則化法 / 離散化 / 離散微分方程式 / 逆問題 / 数値解析 / 特異積分方程式 / 境界値問題 |
研究概要 |
研究課題の大きな展開として再生核とチホノフ正則化法の基本的な応用として、微分方程式に対して、離散化微分方程式という考え方を得た。これは実際に観測するデータは有限個であるという認識を如何に数学的に上手く実現するかという問題意識から考えたものである。再生核の理論がこのような要求に自然に応えるべく驚くほど合っていることを発見した。 いろいろな方程式の解の解析的な表現を計算機に載せて実際に計算できるようにするために離散化が本質的に重要な課題となっていたが、それを可能にする、新しい考え方で、既に論文を執筆、投稿、その一部は出版が確定している。広い範囲に応用ができるので、次々と研究を発展させている。残念なことはまだ数値実験を試みていかいので、数値実験については、広く共同研究者を探している段階である。アルゴリズムの有効性についての実証が必要だからである。 具体的な成果としては、難しい問題として有名な熱伝導の逆問題で、時間と空間の有限個の観測情報から、初期温度分布を求めるアルゴリズムを提案して、論文を書き、既に出版が確定している。ラプラス変換の新しい実逆変換の公式、変数係数の常微分方程式の解法を、境界値条件を含めて、一般的な状況での解法を得て、それぞれ論文を投稿中である。全空間の定係数の一般の偏微分方程式の離散化方程式の解法についても論文に纏めている。歴史的に有名なポアソン方程式の逆源泉問題への応用についても素案を纏め、関係者に配布、意見を求めている。 著書の出版を計画しているが、素案原稿は現在234ページで、その素案を拡充する方向で検討していて、最新の研究成果も最後の部分に入れるべく、共同研究者と研究と執筆を進めている。 ポルトガルでは破壊理論に応用のある特異積分方程式の解法に強く、研究者が多く、方法はその場合にも適用可能なので、共同研究を進めている。上記の研究成果も共同研究から得られた成果である。
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