研究課題
本年度は、非拡大型写像の不動点問題、非拡大型写像列の共通不動点問題、極大単調作用素の零点問題などに関する研究成果を得た。以下、「13.研究発表」の[雑誌論文]に記載した各論文の概要を述べる。一つ目の論文では、バナッハ空間上のある種の非拡大性をもつ写像に注目し、その写像の不動点定理を証明した。二つ目の論文では、強非拡大型写像列の共通不動点を近似する問題を取り上げ、その解の近似法に関する結果とその応用例を示した。三つ目の論文では、ハイブリッド写像の族に関する不動点定理と平均収束定理を証明した。四つ目の論文では、まず、擬非拡大型写像列の共通不動点の近似方法について議論し、その応用例として、ハイブリッド写像の不動点近似問題に関する結果を得た。五つ目の論文では、擬非拡大型写像列に対する漸近的不動点の概念を導入し、漸近的不動点の集合に関する基本性質の整理を行い、極大単調作用素の零点近似問題への応用例を示した。六つ目の論文では、擬非拡大型写像列に関する強収束定理について解説を行った。七つ目の論文では、バナッハ空間における擬非拡大型写像の諸性質、相互関係に等に関する結果の解説を行った。八つ目の論文では、強擬非拡大型写像列の強収束定理を示し、その結果を使って極大単調作用素の零点に関する収束定理を証明した。
2: おおむね順調に進展している
ほぼ研究計画どおりに進めることができた。
研究成果発表に重点を置き、他の研究者から評価を得る。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (6件)
arXiv
巻: 1202.1628 ページ: 11
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