研究課題/領域番号 |
21540115
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
山本 野人 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (30210545)
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研究分担者 |
中村 健一 金沢大学, 理工研究域数理科学系, 准教授 (40293120)
緒方 秀教 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (50242037)
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キーワード | 精度保証 / 発展方程式 / 多倍長演算 / 微分方程式 / 力学系 |
研究概要 |
平成23年度は、多倍長演算ライブラリの開発・精度保証付き計算プログラムの自動生成ライブラリの開発・発展方程式の精度保証のための線形作用素の評価法の研究・常微分方程式によって記述される力学系に関する精度保証法の研究・時間発展方程式に対する時間無限大までの解の精度保証法の開発などを行った。 このうち、多倍長演算ライブラリの開発に関しては論文発表を行い、さらに共同研究者である大学院生に学会発表を行わせた。精度保証付き計算プログラムの自動生成ライブラリについては、、基礎部分の開発を終了し、実用化に向けての整備をおこなっている途上である。発展方程式の線形化作用素の評価については、研究協力者の成果を検証し、新しい評価法のヒントを得てこれを進めている。力学系の精度保証法については、不動点の存在およびその不動点が漸近安定である場合の吸引域の同定法(精度保証法に基づくもの)を開発した。これを用いると、常微分方程式系で時間方向に発展する解の時間無限大までの精度保証が可能となる。これらについて、大学院生とともに日本数学会で発表を行った。この知見に関しては、論文にまとめすでに投稿済みである。また、力学系におけるリミットサイクルの存在を精度保証で証明する新たな方法も開発した。これについても応用数理学会の主催する研究集会で発表し、さらに論文を執筆して投稿した。また、リミットサイクルが漸近安定である場合について、その吸引域を同定する精度保証法も開発し、現在発表準備中である。
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