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2012 年度 実績報告書

応用領域に現れる非線形偏微分方程式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540117
研究機関一橋大学

研究代表者

石村 直之  一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (80212934)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワードコピュラ / 拡散方程式 / 定量的リスク管理 / 離散化 / リスク選好 / HJB方程式 / 進行波解 / 数値計算
研究概要

コピュラの発展に関するものが平成24年度における最大の成果であった.それは,離散版の高次元化に成功し精密化したことである.コピュラとは,多くの確率事象の間の非線形な関わり具合を記述するために導入された関数で連接関数とも呼ばれている.定量的リスク管理(Quantitative Risk Management: QRM)においては,多くの事象の間の関係の仕方が問題となるため,コピュラを用いてその非線形な関わりを記述することが一般となっている.ところが既存の多くの研究は静的なものであり,時間を含む研究は,我々が平成21年度に導入したコピュラの発展が例外のひとつであった.しかし,それは拡散方程式の言葉で述べられており,方程式を通して現実の理解に資するという研究目的にはふさわしいものの,実用上計算上はやっかいなものであった.今回の成果は,そのコピュラの発展の離散版高次元化に拡張したことである.これは事象間の関わり方の研究には意義が大きく,QRMにおいても重要なものであると確信する.いくつか現実のデータと比較したところ,自然現象とは相性が良いようである.6月のスエーデンにおける国際会議(International Conference on Applied Economics 2012)において成果を公表した.
リスク選好の方程式に関しては,SlovakiaのSevcovic教授との共同研究において,もとの最適化問題が媒介変数に制限を持つ場合に拡張し,対応するHamilton-Jacob-Bellman方程式,およびリスク選好の方程式を得た.単純なモデルの場合と異なり,さまざまな種類の進行波解が確かに存在することを証明した.数値的にも計算可能であり,かつ非線形偏微分方程式の解が現実の理解に役立つものとなった.論文が出版された.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] On traveling wave solutions to a Hamilton-Jacobi-Bellman equation with inequality constraints2013

    • 著者名/発表者名
      Naoyuki Ishimura
    • 雑誌名

      Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics

      巻: 30 ページ: 51-67

    • DOI

      10.1007/s13160-012-0087-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Evolution of multivariate copulas in discrete processes2012

    • 著者名/発表者名
      Naoyuki Ishimura and Yasukazu Yoshizawa
    • 雑誌名

      Procedia Economics and Finance

      巻: 1 ページ: 186-192

    • 査読あり
  • [学会発表] Evolution of multivariate copulas in discrete processes

    • 著者名/発表者名
      Naoyuki Ishimura
    • 学会等名
      International Conference on Applied Economics 2012
    • 発表場所
      Swedish University of Aguricultural Science, Uppsala, Sweden
  • [備考] 一橋大学研究者情報

    • URL

      https://hri.ad.hit-u.ac.jp/html/295_profile_ja.html

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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