研究概要 |
本年度は,相分離・金融工学に現れる非線形問題の数理解析(応用解析・数値解析両面からの)を目指し次のような計画を実行した。 ・微分方程式の解の漸近挙動の可視化を目指して多倍長計算を試用した. ・Default riskを記述する常微分方程式系を導出し、解析した。これらの解には爆発するものがある。その爆発時間近傍での解の漸近挙動を理論解析とともに数値シミュレーションによる解析を実行した。爆発時間を精度よく求めるのは難しいが、その近傍での解の挙動を精度良く示すのが目的である。 ・数値近似が難しい大域的な項である遅延項を含む遅延微分方程式への多倍長計算の応用を実行した.解が解析的である場合は有効であると思われる. ・偏微分方程式の爆発問題への多倍長計算応用を準備中である.得に爆発時間を計算する際に有効であることを示すために準備している.
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