リー群における非可換フーリエ変換について、主に次の観点から研究を行った。指数p(1<p≦2)とその共役指数qに対して、L^pフーリエ変換は群上のL^p関数の空間から群のユニタリ双対上の作用素値L^q空間への有界線型写像として定義されるが、この写像のノルムの決定は調和解析の基本的な問題の1つである。本研究ではR^nのコンパクト拡大で得られる群に対してノルムを決定した。また、一般の連結冪零リー群に対して、ノルムの上からの評価を与えた。次に、非可換フーリエ変換をC^*群環からユニタリ双対上の有界作用素場のなすC^*環への準同型写像とみなす観点から研究を行い、ある6次元の可解リー群の例において変換の像の構造を解析する試みを始めた。
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