研究概要 |
昨年度は区間Iで定義された二つの関数h,gについて核関数K_<h,g>(x,y):=(h(x)-h(y))/(g(x)-g(y)) が正定値核であるための必要十分条件は、行列X,Yについて g(X)≦g(Y)⇒h(X)≦h(Y) が成立することであることを示した。本年度は、ガンマー関数Γ(x)について 核関数(x-y)/(Γ(X)-Γ(y)) が区間(a、∞)で正定値あることを示した。ここで、aはΓ'(a)=0となる点である。 このことは、行列X,Yについて Γ(X)≦Γ(Y)⇒X≦Y を意味する。この結果はProceeding of American Mathematical societyから出版される。 今年度は、4年に一度の国際数学者会議が8月にインドで開催された。そしてその前後に専門分野の公式satellite conferenceが開かれたが、そのひとつである"Functional Analysis and Operator Theory"(Bangalore)で基調講演を行った。また、6月にイタリアで開催されたLinear Algebra Societyで講演した。さらに 3月に早稲田大学で開催された日本数学会において企画特別講演を行った。(ただし、震災のため学会は中止になったが、公式に実施されたものとみなしている)
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