球対称圧縮性粘性気体の等温モデル方程式に対して、真空と連続的に接する自由境界問題を設定する。まず、気体は核を持つ物体のまわりに存在する場合を考える。粘性係数は質量密度の関数で考えるため解の表示式が使えないため直接評価式を用いる方法ではなく、方程式の構造を生かしてエネルギー評価式を求める。一方、核のない気体の方程式に対する評価式のほうは、軸方向に特異性をもつので着目する項目をかえて、特異性を含む形のエネルギー評価式を工夫しなければならないが、あらゆる方向で挑戦しているが、いまのところ成功していない。核のあるなしでの、気体の特徴付けを行ない、相互の関係を明確にするために現在論文調査や、研究会に酸化して関連する学術発表の聴取を行っている。 現在のこう着状態を打破するため、一次元気体の方程式に対する自由境界問題の結果の整理とその関係性のついての考察を行っている。差分化による常微分方程式への変更の方法を用いるのではなく、解の局所的な性質を生かしてアプリオリ評価式でつないでいく方法を模索し、できるだけ物理的に意味のある範囲での仮定の下、必要な評価式を求めた。この式をもとにして、さらに解の微分の高いクラスでの評価式を求めているところである。 また、理論的結果の予想として、簡単な数値解析を行い、さまざまな数値条件のもと、意味のある結果が得られつつある。差分法の選択として、常微分方程式の差分化を用いているが、特異性のため数値的な工夫を余儀なくされるので、そのことに対する理由づけについても考慮しなければならないが、いまのところデータ整理をしているところである。
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