研究課題
Hamilton型経路積分の定式化のために、区分的に定数となる相空間の経路による時間分割近似法の多重振動積分を直接扱う方法を開発した。Hamilton型経路積分は、物理的には不確定性原理があり、位置と運動量の経路という定義が曖昧である。このため、数学的存在、つまり収束だけめ観点から考えた。まず多重振動積分をフーリエ積分作用素の観点から、相関数と振幅関数に分け、振幅関数を停留位相法の観点から、主部と余りに分け、相関数、主部、余りの順に収束する条件を考えた。区分的に定数となる経路は近似として悪く、また不確定性原理があるため、振幅関数の条件は予想通り、複雑で不自然なものとなった。こめ条件をできる限り自然で使い易い条件に修正することが来年度の課題である。口頭発表として、6月24日に韓国のHannam大学での会議「Infinite Dimensional Analysis and Related Topics」、10月5日に東京理科大学のセミナー、10月21日に関西学院大学での研究集会「Microlocal Analysis and Related Topics」、1月18日にイギリスのSwansea大学での会議「Feynman path integrals and their applications」、2月17日にイギリスのImperial College Londonのセミナー、3月8日にドイツのPotsdam大学での会議「Operator on singular spaces」で発表した。また、3月1~2日に日本大学で研究集会「Microlocal Analysis and Related Topics」を開催した。経路積分の一般向け講義として、7月20日~23日にインドのTIFR-CAMのHomi Bhabna Birth Centenary Symposiumで4回講演、1月9日に中央大学のEncounter with Mathematicsで講演を行った。
すべて 2009
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More Progresses in Analysis : Proceedings of the 5th International ISAAC Congress, World Scientific
ページ: 429-438