研究課題
基盤研究(C)
本研究は、時間に関して減衰する消散項を持つKirchhoff方程式に対する解の大域的一意存在性、漸近挙動及び散乱に関するものである。消散項の減衰度により、解の挙動が放物型方程式の解に漸近するか、双曲型方程式の解に漸近するかが分かれる。減衰次数が劣臨界次数の時には、消散項の係数が時間変数と空間変数両方に依存する場合に解の大域的一意存在とエネルギー減衰を得た。優臨界次数の時には、消散項の係数が時間変数のみに依存する場合に、適当な関数のクラスにおける大域解の一意存在性及び散乱作用素の存在を示した。