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2011 年度 実績報告書

実解析学の手法による非有界領域上のNavier-Stokes方程式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540202
研究機関早稲田大学

研究代表者

山崎 昌男  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20174659)

キーワードNavier-Stokes方程式 / 外部領域 / 減衰 / 対称性
研究概要

ある種の対称性をみたすポテンシャルを持つ外力がある場合の、2次元外部領域におけるNavier-Stokes方程式の定常解の研究を行った。これまではラプラシアンの基本解の定める積分作用素を用いて全平面の場合を考察したが、今年度は外部領域において、外力に加えて、対称性をみたす0ではない境界条件を設定した上で、定常解の一意存在についての研究を行った。今年度の最大の成果は、ポテンシャルのクラスを一般化することにより、これまで考察できなかった外力についても考察可能になったことと、柴田良弘氏によるcut-off methodを援用することによって外部領域での考察に成功したことである。このほかの今年度の成果は、積分作用素およびその対称性についての考察をより精密にすることによって、外力の滑らかさについての仮定を一般化できたことと、ポテンシャルがより速く減衰する場合は、定常解の減衰がこれまでの予想より速くなることが示されたことである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

得られる解が当初計画で想定したよりよい性質をみたすことが判明したことと、当初計画では目的としなかった解の大域的安定性を示せる可能性が現れたことは、当初計画以上の進展である。一方対称性に関する条件の緩和は、想定より難しいことが判明した。

今後の研究の推進方策

今後の計画は、対称性の緩和より、より応用上重要な無限遠方どの流速が0ではない場合の考察を中心課題に据えて行う。その際に外部領域におけるOseen半群のみたす評価について、最近菱田俊明氏によって大きな進展がなされたので、菱田氏の結果及び手法を用いることによって目的が達成されることが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Unique existence of stationary solutions to the two-dimensional Navier-Stokes equations on exterior domains2012

    • 著者名/発表者名
      Masao Yamazaki
    • 雑誌名

      Gakuto International Series on Mathematical Sciences and Applications

      巻: 35(印刷中)

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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