研究課題
1)遅れを持つ微分方程式系やその離散化方程式系の解の大域漸近安定性について:(1)クラークモデル型Volterra差分方程式の大域安定条件の証明法を定式化した([7])。(2)2種の非自励、遅れを持つ共生Lotoka-Volterra方程式系の、有界な遅れに関係しないパーマネンス条件を導出([6])。(3)非自励複数の区分的定数遅れを持つロジスティック方程式に対する2種類のcontractivity条件を与えた([5])。(4)最近解かれた、1つの区分的定数遅れのnegative feedback項の他にfriction項(遅れのない項)を持つlogistic方程式の正の平衡解の大域漸近安定条件に対するGopalsamy and Liu's conjectureの結果を非自励系logistic方程式に拡張した([3])。また、複数個の区分的定数遅れの場合でもGopalsamy and Liu's conjectureが成り立つ範囲の存在を示した([2])。2)病理モデルとその離散化方程式に対する安定性理論について:(1)infection項を持つ一般の離散人口モデルについて、基本再生産数を与え、大域漸近安定性との関係を調べた([4])。(2)分配型遅れを持つSIR病理モデルから、後退Euler法に一部バァリエーションを適用することで導出される、離散SIR病理モデルに対し、$R_0>1$のとき、連続版と類似なLyapunov法を適用する事により病理平衡点の大域漸近安定性を示した([1])。
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