研究概要 |
(1)力学系のデータベース化: ・高性能なPCによる計算の準備:現有のMac Proにcmgraphのコードをインストールした.これによって,Leslie model以外の2次元離散力学系に対して,データベース(全構造解析の結果)を得ることができる.現在,2個のGCM(globally coupled system)におけるいくつかの計算を行った。 ・Rutgers大学のクラスタ(conley)上で動くcmgraphは,研究協力者のP.Pilarczyk, K.Mischaikowを含むさらに拡大したメンバー(申請者はメンバーの一人)により,より一般の力学系を扱えるようにヴァージョンアップのする予定でありその方向性をきめた. ・数学的理論の定式化:Leslie modelのデータベースを完成させた.Leslie modelにおいて必要となる分岐理論的枠組みの簡単な場合(サドルーノード分岐,バウンダリ・クライシス等)は論文執筆中である. (2)計算的・位相的方法のネットワークへの応用:連想記憶モデル・遺伝子発現のモデル・GCM等いくつかの具体的な系について調べ,データベース的な計算が可能かどうか検討中である. (3)カオスを含む力学系の大域的振る舞い:2GCMあるいは3GCMにおいて,その内部構造を調べる計算を手がけた。
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