研究概要 |
惑星系は原始星の周りを公転する円盤状のガス雲である原始惑星系円盤の中で誕生した。円盤内のダスト粒子は相互衝突で成長し、やがて数km以上の半径を持つ微惑星を形成したと考えられている。しかし、そのダストから固体微惑星までの成長過程はよく分かっていない。本研究では、原始惑星系円盤における(磁気)流体不安定によって生ずる非軸対称な流れ(渦)によって,ダストの運動と成長がどのような影響を受けるかを考察した。その結果、定常状態におけるダストの面密度分布などを半解析的に求め、長寿命な高気圧性の渦においては、ダストは中心付近に集まって、微惑星を形成するに十分な量となることが分かった。このような過程で微惑星が形成された場合、その後の惑星形成過程は従来のものとは異なり、半径100 km以下の微惑星ができにくいなどの特徴があることが分かった。
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