研究課題/領域番号 |
21540247
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
八木 雅文 国立天文台, 光赤外研究部, 助教 (80311182)
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研究分担者 |
山内 千里 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 宇宙航空プロジェクト研究員 (40455465)
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キーワード | 系外銀河 / ポストスターバースト銀河 / E+A銀河 / 光赤外天文学 / 相互作用銀河 |
研究概要 |
21年度はまず本研究に用いる解析環境の整備を行った。具体的には宇宙科学研究本部にRAIDディスクを構成、その中にスローンデジタルスカイサーベイの第7リリース(DR7)公開スペクトルデータをダウンロードした。そのデータを用いて、研究協力者である国立天文台・ハワイ大学の後藤氏の協力のもと、ポストスターバースト(E+A)銀河の特徴となるスペクトル構造の測定を行った。この結果、現在世界最大となるポストスターバースト銀河のカタログを構築できた。同時に、岡山観測所で取得した赤外線データを同環境に展開、解析を開始した。この際、八木は副次的に得られた手法を元に画像の位置を合わせる手法を改良した。また、山内は画像解析に用いる基礎的サブルーチンの整備も同時に行った。これらの副次的成果をADASS 2009で発表した。銀河周辺の環境、特に伴銀河に関する分光観測提案を各地望遠鏡に対し行ったが、我々の計画に対するいくつかの問題点が指摘され、今回は観測時間を得ることができなかった。指摘された事項を検討し22~23年度に観測時間を得られるよう計画を抜本的に練り直す予定である。銀河周辺の淡い構造に関する研究は、研究協力者である後藤氏が成果を研究会で発表し、同時に今後のこの分野の展開に関する情報収集を行った。また、研究協力者である京都大学松林氏とともに一つの銀河の中でスターバーストとポストスターバーストが同居する特異な銀河の観測をすばる望遠鏡を用いて行なった。韓国の延世大学のYoon氏から、星生成の度合いがE+A銀河よりも弱い、星生成後銀河(RSF銀河)に関する共同研究の打診があった。我々の今まで行ってきた空間分解をした分光観測のノウハウを元に、Yoon氏の学生とともにこのような星生成を終了した銀河と、銀河中心核の活動の相関に関する観測提案をすばる望遠鏡に提出した。
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