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2009 年度 実績報告書

弦の場の理論から展開する新たな弦理論像

研究課題

研究課題/領域番号 21540269
研究機関奈良女子大学

研究代表者

高橋 智彦  奈良女子大学, 理学部, 助教 (10324956)

研究分担者 岸本 功  理化学研究所, 川合理論物理学研究室, 基礎科学特別研究員 (60399433)
キーワード素粒子論 / 弦理論 / 弦の場の理論 / タキオン凝縮 / ゲージ対称性 / 古典解
研究概要

弦の場の理論の理論構造を古典解とゲージ対称性の観点から明らかにするという目的で、研究実施計画に沿ってクラスタ計算機を導入して弦の場の理論の数値解析を行い、以下の成果を得た。1. 弦の場の理論におけるidentity-based解のまわりでの理論の真空構造を数値的に解析し、その真空構造は「identity-based解~タキオン真空解」という予想と一致する構造をもつことが明らかになった。2. 弦の場の理論におけるidentity-based解のまわりでの理論のスペクトラムをレベル2において計算した結果、タキオンモードの質量の振舞いが「identity-based解~タキオン真空解」という予想と一致する振舞いを示すことが明らかになった。3. 弦の場の理論のポテンシャルに関するレベル24までの数値データを構成することができた。
Identity-based解は弦の場の理論のゲージ対称性と深く関係しているが、その関係を真空構造の観点から明らかにすることができた。これらの研究結果はこの古典解が物理的にタキオン真空解に対応することを示唆している。以前の計算では近似に用いる質量レベルが低いために真空エネルギーの振舞いが判然としない部分もあったが、本研究によって世界で最も高い質量レベルでの計算を実現したことには意義があり、identity-based解がタキオン真空解に対応することをより明確に示せたことは重要な結果である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Exploring Vacuum Structure around Identity-Based Solutions2009

    • 著者名/発表者名
      I.Kishimoto, T.Takahashi
    • 雑誌名

      Progress of Theoretical Physics 122

      ページ: 385-399

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Numerical Evaluation of Gauge Invariants for a-gauge Solutions in Cubic Open String Field Theory2009

    • 著者名/発表者名
      I.Kishimoto, T.Takahashi
    • 雑誌名

      Progress of Theoretical Physics 121

      ページ: 695-710

    • 査読あり
  • [学会発表] 単位弦場に基づく解のまわりでの開弦の場の理論の数値解析2010

    • 著者名/発表者名
      岸本功、高橋智彦
    • 学会等名
      日本物理学会 第65回年次大会
    • 発表場所
      岡山大学(津島キャンパス)
    • 年月日
      2010-03-21
  • [備考]

    • URL

      http://asuka.phys.nara-wu.ac.jp/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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