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2009 年度 実績報告書

新世代化合物半導体による放射線検出器の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540292
研究機関岩手大学

研究代表者

成田 晋也  岩手大学, 工学部, 准教授 (80322965)

キーワード化合物半導体 / 窒化ガリウム / 放射線検出器 / 放射線耐性 / ショットキーダイオード
研究概要

本研究では、新世代化合物半導体として各種デバイス応用が期待されているGaNおよびZnOを材料として、素粒子実験分野での実用を見据えた各種特性や放射線耐性に優れた次世代放射線検出器の開発を行っている。まず、準備研究で進めてきたGaN検出器の開発研究をさらに発展させる形で、最新のGaN基板(膜厚1~2um)を用いて、検出器の基本素子となるショットキー型ダイオードを作製し各種特性評価を行った。その結果、暗電流が~10nA/cm^2程度に抑制され、~20V程度の耐圧を持つダイオード素子が得られた。また、容量-電圧測定から、基板の不純物密度は10^<17>/cm^3程度であることがわかった。この素子に対してα線を入射したところ、感度を有することが確認されたが、実用検出器としての展開のためには、基板の品質改良(不純物密度の低減、高抵抗化、厚膜化)およびプロセス条件の改良が必須であり、これらを次年度の課題とする。また、GaNダイオードに70MeVの陽子線を入射し、放射線耐性について検証した。その結果、10^<14>p/cm^2以下の照射量では、照射前後で素子の電気特性に有意な変化は観られずGaN材料の高い放射線耐性が示された。今後は、様々な照射条件下での実験を重ね、放射線照射によって生じる一時欠陥準位の定量的評価や、損傷に対する回復機構解明などを進めていく。
ZnO材料については、ダイオード作製プロセスの検討を行った。その結果、現状の膜厚1mm程度のZnO基板では、配向によって特性が異なることや、ショットキー障壁の形成がプロセスの熱処理温度に大きく依存することが判明した。これらを考慮し、今後、素子の試作と特性評価を重ねながら、基板条件や熱処理温度の条件などの最適化を図っていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of Radiation Hardness for Nitride Semiconductor Samples2009

    • 著者名/発表者名
      S.Narita, et al
    • 雑誌名

      CYRIC ANNUAL REPORT

      ページ: 56-60

  • [学会発表] 陽子線照射によるIII族窒化物半導体の放射線耐性評価2009

    • 著者名/発表者名
      一瀬大介、成田晋也, 他
    • 学会等名
      平成21年度電気関係学会東北支部連合大会
    • 発表場所
      東北文化学園大学・官城県
    • 年月日
      2009-08-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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