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2010 年度 実績報告書

新世代化合物半導体による放射線検出器の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540292
研究機関岩手大学

研究代表者

成田 晋也  岩手大学, 工学部, 准教授 (80322965)

キーワード化合物半導体 / 窒化ガリウム / 酸化亜鉛 / 放射線検出器 / ショットキーダイオード
研究概要

本研究では、新世代化合物半導体として各種デバイス応用が期待されているGaNおよびZnOを材料として、素粒子実験分野での実用を見据えた各種特性や放射線耐性に優れた次世代放射線検出器の開発を行っている。今年度はまずZnO基板による素子作製と性能評価を行った。ここでは、標準抵抗(~1000Ωcm)および高抵抗(>10^<10>Ωcm)の2種類の基板(膜厚~500μm)を用いて、検出器の基本素子となるショットキー型ダイオードを作製し、各種特性評価を行った。併せて、基板熱処理による特性の変化から、検出器としての最適な基板条件、プロセス条件の確立も図った。電流-電圧特性評価から求められた暗電流値は、標準抵抗基板で~100nA/cm^2、高抵抗基板で~10pA/cm^2程度と抑制され、耐圧が<-50Vであった。これらは当初の開発目標を満たすものである。一方で、紫外光に対する分光感度・光応答性では、良好な波長カットオフが観られたものの、光電流が数10mW/A以下という低い値であった。このことから、センサーとして充分な信号雑音比を達成するためには、基板条件の最適化を含め、継続した検討が必要である。また、作製したダイオード素子に、X線を照射したところ、感度を有することが確認された。これは、本研究で作製したZnO素子が、実用放射線センサーとして有望であることを示すきわめて重要な結果である。今後は、継続して、感度の定量的評価と性能向上に向けた方策を探っていく。
一方、厚膜GaN基板による素子作製についても進めた。そこでは、放射線検出器としての条件を考慮した上で選定した厚さ5μmのGaN基板に対して、反応性イオンエッチングなどを試しながら、素子作製プロセスの確立を図った。現在、熱処理や洗浄工程の条件を絞り込んでいる段階であり、今後それらプロセス条件の最適化を目指す。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Proton Irradiation Effects for GaN Schottky Diode2010

    • 著者名/発表者名
      S.Narita, et al
    • 雑誌名

      CYRIC ANNUAL REPORT

      ページ: 25-29

  • [学会発表] 窒化物半導体によるダイオード素子の特性評価2010

    • 著者名/発表者名
      西堀義美,内藤裕貴,一瀬大介,成田晋也,山田弘,人羅俊実,山口栄一,山田省二
    • 学会等名
      平成22年度電気関係学会東北支部連合大会
    • 発表場所
      八戸工業大学
    • 年月日
      2010-08-27

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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